【闇】未経験歓迎の怪しいエンジニア求人に応募しまくって判明したことを共有します。

この記事では未経験エンジニアを募集するIT企業に応募し、その会社に転職した筆者の体験談をお伝えします。

あつし

未経験からエンジニアを目指す際、「怪しい求人ばっかりだな…」と感じてしまいますよね。
僕も以前は同じ気持ちを抱きつつ、100社以上の未経験OK求人に応募し、50社以上のIT企業と面談してきました。

本記事ではその経験で得た学び・知見を共有していきます!

記事の後半では怪しい求人の特徴求人選びのコツを紹介しています。

怪しい求人・怪しくない求人の見分け方を本記事で知り、ブラックIT企業への転職を防ぎましょうね!

目次 [タップして移動]

「未経験OK」求人に応募して実際に転職した筆者の話

僕は実際に、

  • 未経験OK!
  • 研修制度充実!
  • みなし残業〜/固定残業〜

といったキーワードを載せる求人に応募し、IT企業に転職しました。

そんな「未経験者歓迎求人」の実態はどうなのか?本項目で以下3つに分けて、そのリアルを紹介していきます。

①「未経験OK!」の実態

僕が転職したIT企業は「未経験OK!」という見出しを使って、転職サイトや転職エージェントに求人を発行していました。

その結果、1年目からシステム開発の経験を微小ながら積むことができました。

僕が配属した部署は保守業務がメインでした。開発業務は全体の10%にも満たなかったです。その中で少しでもコードに触れる機会があれば、上司が率先して若い人を採用してくれました。

職場の人間関係にはかなり恵まれていまいたね。

ちなみに他の部署に配属された同期のメンバーは、僕なんかよりも遥かにたくさんの開発経験を積んでいました。

基本設計や実装、開発などの中〜上流工程業務を、先輩とOJT形式で取り組んでいます。

*OJT(On the Job Training)とは、職場の上司や先輩がや業務未経験者に対して、実際の仕事で必要な技術とノウハウを、実務を通じて教育・育成する方法です。

未経験者を積極的に歓迎している雰囲気を感じられました。

②「研修制度充実!」の実態

同じく僕の転職先では、「研修制度充実」のキーワードを使って求人を発行しています。

実際にその研修制度は非常に充実していました。Webのフロントエンドからサーバーサイド、インフラ構築までを2ヶ月間みっちり取り組む内容です。

教育担当のメンターがつきっきりで10名を指導してくれたので、サポート体制も手厚さを感じました。

一方で他の企業では「研修制度が充実!」と謳いながらも、中身はペラッペラなカリキュラムを用いているIT企業もあります。

あつし

僕が面談したIT企業の中には、研修でHTML/CSSのマークアップ言語しか教えない会社もありました。

「研修制度が充実!」と宣伝しているIT企業と面談する際は、研修内容を具体的に確認することが大切ですね。

③「みなし残業」の実態

僕が実際に応募した転職先の求人には、

月給25万円(みなし残業代2万円含む)

のキーワードが給与欄にありました。

それで実際の残業時間といえば、月2万円分の残業手当を遥かに上回っています。

残業時間はプロジェクトの進捗度やで大きく変動しますが、繁忙期で月60時間、閑散期で月20時間の残業をしていました。

残業しないことが前提のホワイト企業なら、わざわざ給与欄に「みなし残業」「固定残業」のフレーズは使いません。

よってこれらのキーワードを用いるIT企業は、高確率で残業が多い会社といえるでしょう。

「未経験エンジニア歓迎求人」で怪しかったIT企業トップ3

本項目では、僕が実際に50社以上のIT企業と面談を行い、

この会社、さすがに怪しい…

と感じた企業の特徴を3つ、ランキング形式で紹介します。

【第3位】社員4名若手ベンチャー企業|募集要件ズレすぎ

Wantedly経由で面談した社員4名のベンチャー企業は、

「未経験エンジニア歓迎」
「カリキュラム充実」
「研修制度あり」

といったキーワードを求人に並べて募集していました。

オフィスの写真には20代前半と思われる男性3名と女性1名が明るい表情で写っており、当時20代後半の僕は「若っ…」と感じました。

その会社では実際にどんな事業をしているのか。気になったのでその求人に応募して話を聞いてみると、

  • 実態はWeb制作の会社。システム開発の仕事は一切なし
  • 研修内容もHTML/CSSとJavaScriptのみ
  • ホームページ制作の実績は非公開

といった具合で非常に怪しい印象を受けました。

エンジニアの募集より、「Webデザイナー募集」「Web制作コーダー募集」の方が実態に沿っています。

あつし

ちなみに当時の面接官は20分ほど遅刻し、駅か空港のような騒がしい場所から参加していたので、音声が非常に聞きづらかったです…。

【第2位】温泉業界のIT企業|ほぼ求人詐欺

同じくWantedly経由で面談した温泉業界のIT企業も、怪しい企業の一つでした。

この会社は求人の見出しに「未経験者歓迎」のフレーズを使い、端から端まで、全てがエンジニア向けの内容でした。

開発するシステムの内容も詳しく書かれていており、一見すると優良求人に見えます。

しかしカジュアル面談が始まると、すぐに採用担当者から

  • エンジニアの業務以外もしてもらうけどいい?
  • 大丈夫ならすぐ面接試験させてもらうけど。

と、エンジニアとは関係のない仕事の「兼業」を打診されました。

詳細を聞くと、1日のうちコールセンター業務が7割、エンジニアリング業務が3割というものでした。

「コールセンター」や「兼業」なんて求人には一切書かれていません。

面談で詳しく話を聞かなければ、実際の業務が把握できない”怪しい企業”でした。

(個人的には「ちょっとした詐欺」と感じました…)

【第1位】全員がフリーランスを目指すIT企業|離職率50%以上

Green経由で面談したIT企業は、「社員にはフリーランスになってもらう」という理念を掲げていました。

企業の公式HPはしっかりしていて一見怪しくない印象でしたが、面談が進むうちに不安が募っていきます……

まず求人の見出しには「未経験者募集」のフレーズがありました。詳細を見ていくと研修制度付きで、「客先常駐」「SES」の文言が散りばめられています。社員数は10人以下。

「話だけ聞いてみたい」という気持ちで求人に応募すると、

  • 社長自らがカジュアル面談を務めていて、「社員がいないのでは?」と感じる
  • スライド資料の企業説明で「社員にはフリーランスを目指してもらう」の文言があり疑問浮上
  • 「フリーランス向け求人の斡旋事業も行っている」と発言するも、詳細は教えてもらえず
  • 社員の離職率は50%以上で「フリーランスになる前に辞められてしまう」と発言

といった具合で疑念が広がっていきました。

離職率の高さを聞いたところで「入社しない方がいい」と確信。事業内容も教えてもらえず、面談が進めば進むほど疑念が募る事例でした。

あつし

50社以上の面談を経て、”怪しい”と感じたIT企業には
「質問に即答してもらえない」
といった共通点があります。

「なにかを誤魔化そうとする意図」を感じたり、相手の発言に違和感を覚えた場合は注意しましょうね。

【ズバリ】怪しいor怪しくない求人の特徴まとめ

この項目では、僕が実際の転職活動を経て感じた「怪しいor怪しくない求人の特徴」を紹介していきます。

あつし

言うまでもなく、求人の見極めは非常に重要です。
以下に挙げるポイントを参考にして、怪しい求人とそうでない求人を見極めていきましょうね!

【普通】「研修制度」はどっちつかず

「研修制度を設けていない企業」は、必ずしも怪しいわけではありません。なぜならOJT形式で実務に励みながらスキルを身に着け、仕事を覚えていく教育方針もあるからです。

実際に僕のプログラミングスクールの同期は、Green経由で

  • 週4フルリモート
  • ひと月の残業は10時間未満
  • 1年目から先輩と一緒に開発業務に着手

といった自社開発事業のホワイトな会社に転職しました。

社内で管理されている研修やカリキュラムは一切存在せず、

  • 入社1ヶ月目は先輩が出す課題をこなし、
  • 翌月から開発業務へと入っていく。

といったOJT形式の教育方針だったそうです。

逆に「研修制度充実」と謳っている企業がブラックであることも往々にしてあります。

教育制度だけでは、その会社は怪しいのか、怪しくないのか判別ができませんね。

【注意】「みなし残業・固定残業」は怪しい

給与欄に以下のようなフレーズが含まれている求人には注意が必要です。残業が蔓延しているブラックIT企業の可能性が高まります。

  • 月給25万円(みなし残業20時間含む)
  • 月給30万円(固定残業代5万円含む)

これら「みなし残業」「固定残業」のフレーズがある求人は残業が常態化し、労働環境が劣悪な可能性が高いです。実際に僕の転職先もこのような記載があり、残業が多い会社でした。

「残業代は満額出しません」と、事前に転職者へ宣言しているようなものです。

みなし残業・固定残業のキーワードが使われている求人はかなり多いです。応募するだけなら全く問題ありませんが、内定を受けた場合は注意深く入社を検討しましょう。

【危険】「離職率30%以上」は超怪しい

新しく入った社員が3年以内に1/3以上辞める会社は非常に危険です。「安心して働ける環境」が整備されていない可能性が高まります。

「安心して働ける環境」とは具体的に、

  • 職場の人間関係が悪すぎる
  • 残業が深刻で健康が脅かされる
  • 給料が低すぎて会社に不満がある

といった人間関係・労働環境・収入面のいずれか、もしくは全てが欠落している職場を意味します。

冷静に考えると、「新入社員のうち3人に1人が毎年辞める」といった職場は何かしら問題があると判断できます。怪しかったIT企業トップ3の項目で説明した離職率50%は論外ですね。

離職率を求人に乗せているケースが少ないので、面談・面接で採用担当者に詳しく質問してみましょう。

厚生労働省の調査では、離職率の平均は約30%です。この数値を目安にして、怪しいブラックIT企業への入社を未然に防いでいきましょうね。

参考:厚生労働省「新規大卒就職者の離職状況」

おわりに|応募すべき未経験エンジニア求人

この記事では未経験からIT企業に転職した実体験をもとに、「怪しい求人の実態」を紹介しました。

未経験歓迎!といったフレーズは、優良企業もブラック企業も使っています。

その中で少しでもブラックIT企業を見抜くために、以下3つのポイントに留意して求人を選ぶことをおすすめします。

求人からブラック企業を見抜く3ポイント
①研修制度やOJTの内容を確認する

「研修制度充実」と書かれていても実態が不明な場合があります。したがって具体的なカリキュラムやサポート体制を求人で確認し、不明瞭な場合は面談でチェックしましょう。

②「みなし残業」「固定残業代」を避ける

求人に「みなし残業」「固定残業代」の記載がある場合、労働環境が悪化する可能性が高いです。これらのキーワードが含まれる求人はできるだけ避けましょう。

③離職率を確認する

「離職率」のキーワードが求人にあるかどうか確認しましょう。その企業の働き方や労働環境を把握できます。

求人に記載がない場合は面談で必ず聴取し、30%以上の場合は入社を控えましょう。

あつし

「国の認定を受けたホワイトIT企業126選」は以下の記事で紹介しています。

ブラック企業への入社は何が何でも阻止しましょうね。未経験でも入社できるホワイトIT企業は確かに存在しますよ。

なので粘り強く転職活動に取り組んでいきましょうね!

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