- 社会人が通えるプログラミングスクールはどれも高額…
- 無料で学べるスクールもあるけど実際どう?
- 怪しくない?一度入ったら退会できる?
このような疑問を持つ人に向けて、実際にプログラミングスクールに通ってITエンジニアに転職した僕が『無料プログラミングスクールの実態』を解説します!
社会人が入会できるプログラミングスクールは高額のイメージがありますが、最近は無料で学べるプログラミングスクールも増えてきました。
そんな中で多くの人が疑問に感じるであろう、
- 無料プログラミングスクールは怪しくないか?
- どんな仕組みで運営されているのか?
- 入会してもいいのか?
といった内容を本記事で詳しく解説していきますね。
結論、無料プログラミングスクールの罠にハマると「高額請求」「キャリアが台無し」といった事態に巻き込まれます。
本記事で「騙されない知識」をきちんと身につけていきましょうね!
*44万円払ってプログラミングスクールに入会した体験談はこちらです⇣
なぜ0円でスクールを運営できる?仕組みについて
どうして入会費0円でプログラミングスクールが運営できるのか?
その理由は、スクール側と提携するIT企業から「人材紹介料」を受け取っているからです。
プログラミングスクールの運営には、カリキュラム制作費やサーバー代、人件費といった、決して安くはないコストが発生します。
対面型のスクールならテナント料もかかりますね。
これら高額な費用はどこから補填しているのか。それは受講生を「紹介したIT企業」に就職させたときに発生する”報酬”によって賄っているのです。
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しかし、この構造自体は決して怪しいものではありません。転職エージェントや結婚相談所といった「人と人をつなげる仲介料」は、一般的なビジネスモデルとして流通しているからです。
⇣参考:転職エージェントの仕組み⇣
では、なぜ無料プログラミングスクールはヤバいのか。その理由には
- 無理やり転職・就職させられる可能性が高いから
IT企業から紹介料がもらえないとスクールが運営できなくなる。受講者が希望してないのに、強引に求人応募させられる - 高額なペナルティ料を支払う仕組みがあるから
期日内にカリキュラムが終了しなかった時や、紹介したIT企業に応募しなかった時に、数十万円の違約金を支払うルールがある
このような裏事情があるからです。無理やり転職させられたり、結局高いお金を払うことになるんですね。
無料プログラミングスクールでは「高額な違約金」を請求される
受講生がカリキュラムを一通り終えた後、
紹介されたIT企業の求人に応募しなかった場合、違約金が発生する
といった「ペナルティ付きの無料プログラミングスクール」もあります。
実際に無料プログラミングスクールのネットビジョンアカデミーでは、公式サイトに次の内容が書かれています。(下記に要約あり)
Q.スクール卒業後に就職しなかった場合は違約金(ペナルティ)がかかりますか?
A.当スクールの無料コースは、就職先の企業から研修費を頂くことで、皆さまに無料で授業に参加いただくことが可能になっております。
そのため、以下の場合は資格取得コースへの切り替えとなり、15万円をいただいております。(1)本サービスの利用期間内に本サービスを退会した場合
(2)入校後2カ月以内にCCNAの受験をしない場合
(3)入校後3カ月以内にCCNAに合格しなかった場合
(4)動画コースをご利用の場合は3か月以内に就職活動を開始していなかった場合
(5)本サービスにおける就職活動期間内にお客様の意思により就職活動を中止した場合
(6)お客様がお客様ご自身で内定承諾した場合
(7)お客様が当社が紹介した求人企業への就業後1ヵ月以内に当該紹介先企業様を退職した場合
(8)お客様自身がインフラエンジニアとしての就業を断念ないし拒絶した場合
(9)お客様が当社からの問合せその他の回答を求める連絡に対して1か月以上応答がない場合
(10)お客様が講師に対して、攻撃的、脅迫的、または無礼な態度をとり続けるなど、お客様に対する本サービスの継続が著しく不適当と認められる場合
(11)その他、お客様が本規約の各条項に違反した場合
要約すると、
- 途中退会
- 期日以内にカリキュラムが終了しなかった
- 内定先・希望職種を自分の意思だけで決めた
- 就職活動を自分の意志だけで中止した
- 音信不通になった
この場合はプラン変更とみなされ、受講者は15万円を支払わなければならないのです。。。
ルールが厳しすぎますよね。おそらく多くの人が15万円を払っているのでしょう。
このように、「厳しい条件を全てクリアでした人だけ無料」といったプログラミングスクールも多いんですね。
中には「1社しか紹介してもらえない」プログラミングスクールも
先ほど紹介したネットビジョンアカデミーというプログラミングスクールでは、受講者が自由に就職先や職種を選ぶことはペナルティに該当します。
(6)お客様がお客様ご自身で内定承諾した場合
(8)お客様自身がインフラエンジニアとしての就業を断念ないし拒絶した場合
さらに厳しい無料プログラミングスクールになると、
- 求人は1社しか紹介しないよ〜
- あとは自力で応募してね〜
といった「就職先を制限する」ケースもあります。
実際に0円スクールというプログラミングスクールでは、受講生に紹介している求人は
スクール運営元の「株式会社ブレーンナレッジシステムズ」のみ
となっています。
この株式会社ブレーンナレッジシステムズを社員口コミサイトでチェックしてみると、
- 客先常駐の働き方
- 大手IT企業の下請け会社
といった会社であることがわかります。
客先常駐の働き方は労働環境が悪化しやすく、エンジニアとしての成長できる機会も少なくなりがちです。年収アップしたり、自由度が高い働き方を目指したい人には、全くもっておすすめできません。
このように無料プログラミングスクールでは、
- 転職・就職先が限定的になる
- スキルが身につかない”下請けの企業”を紹介される
といったリスクが増えます。「タダほど高いものはない」と意識して、注意のアンテナを立てておきましょうね。
結局、無料プログラミングスクールはどんな人におすすめ?
僕は無料プログラミングスクールを、
- 今アルバイト生活していて、ゆくゆくは正社員で専門性が身につく仕事に就きたい人
- IT業界に入り、”長い目”でみて年収アップ・キャリアアップを実現したい人
このような人におすすめします。
無料プログラミングスクールをつかって就職・転職するとなれば、入社する会社は高確率で「客先常駐のSES企業」「下請けIT企業」になります。
そのような会社では、スキルアップや労働環境は”運ゲー”になってしまいます。良い配属先が自分に巡ってくるまで、永遠と”案件ガチャ”を回さなければならないのです。
正社員として働くことができ、運が良ければスキルアップできる
といったメリットは、非正規社員で専門性が身につかない仕事をしている人に「大きな価値」が宿ります。
あくまでも僕個人の意見です。ただ、ご自身で無料プログラミングスクールの価値を見直していただきたいと強く願っています。
本記事が少しでも『悔いのない判断』に繋がったら嬉しいです!
まとめ
この記事では、無料プログラミングスクールの実態を紹介しました。
本来は多額の運営費を要するプログラミングスクール。無料でカリキュラムを受講できるワケはきちんと存在します。
一番注意しなければならないのは、ブラックIT企業しか紹介してもらえないスクールです。
- 残業が多くてスキルが身につかないIT企業しか紹介されず、
- その応募を断ったら高額なペナルティを支払う。
こんな悪質なケースもあるので、無料だからといって安易に入会を決めてはいけません。
未経験から1年目で開発経験を積める”優良IT企業”はたくさんありますよ。僕は社内SEとして、友人は自社開発企業のWebエンジニアとしてスキルが身につくIT企業に転職できました。
今正社員として働いている人は、無料プログラミングスクールに入会するリスクをわざわざ背負う必要はありません。
経済的に安定している現在の環境から、虎視眈々と「開発経験が積める優良企業」を狙いましょう。
「焦らない気持ち」がエンジニア転職を成功させる秘訣ですよ!
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