- プログラミングスクールって入会すべき?
- 無料のスクールなら入ってもいい?
- 実際に入会したい人の体験談が知りたい!
このようなお悩みを持つ人に向けて、実際に44万円を支払ってプログラミングスクールに入会した筆者の
- スクールで「損した」と感じたこと
- エンジニアになった後に判明したスクール業界の「闇」
これらを赤裸々に共有します。
こんにちは、あつしです!
20代後半の時に公務員からIT企業に転職しました。
本記事では僕自身がプログラミングスクールに入会してよかった点・失望点をまとめています。
ぶっちゃけると、”失望点”の方が圧倒的に多いです….。
プログラミングスクールを体験した人のリアルな声を聞くことで、
- プログラミングスクールの適正価格
- プログラミングスクール業界の実態
- ぼったくりサービス・悪質スクールの特徴
といった「プログラミングスクールの裏側」を知ることができます。
僕とは別のスクールを卒業した転職先の同期メンバーの意見も交えているので、ぜひチェックしてくださいね。
プログラミングスクールへの入会はやめた方がいいのかどうか。結論をお伝えすると
独学できるなら、プログラミングスクールはやめた方がいい
になります。
本記事ではその結論に至るまでの”全ての事実”をお伝えします。詐欺商材やぼったくりサービスで損する人が少しでも減ってくれたら嬉しいです。
入会したプログラミングスクール
僕が入会したプログラミングスクールは「ポテパンキャンプ」です。入会したタイミングはコロナ禍の終盤、2021-2022年になります。
この時期はリモートワークやITスキルの需要が加熱していたように感じます。僕がエンジニアを目指したのも「ITなら自由度高く働けるし、今後も需要がある」といった理由がありました。
そんな背景もありポテパンキャンプに入会しましたが、はっきりとお伝えします。
このプログラミングスクールは全くもって、誰にもおすすめできません。
これは同じタイミングでスクールに入会した友人も同じ意見です。
具体的な体験談は、これから順番にお伝えしますね!
プログラミングスクールに入会した3つの理由
未経験からエンジニアに転職したい
という理由でプログラミングを独学で勉強し、その後にポテパンキャンプに入会しました。
スクールの入会金は44万円です。この大金を出してまでプログラミングスクールに入った主な理由は次の3つになります。
プログラミングスクールに入会した理由
①学習手順の効率化
- どの言語を勉強すればいい?
- 身につけるスキルは?
- どれから順に学習すべき?
といった学習に入る前の「あれこれ検討する時間」を短縮するために、プログラミングスクールに入会しました。
今振り返ると、これが一番の理由だったかもしれません。当時は公務員として働いており、スクール費用はボーナスで一括払いしようと考えていました。それだけ早くエンジニアに転職したかったのでしょうね…
プログラミングスクールに入会した理由
②現役エンジニアの指導
「エンジニアから直接指導を受けられる」
といった一文に目を引かれ、心が動いた記憶があります。
しかしポテパンキャンプでは、現役エンジニアからの直接指導は最初だけでした。
詳細は後述しますが、学習が一番難しくなる中盤から後半にかけて、現役エンジニアから直接指導を受ける機会は全くありませんでした。
プログラミングスクールに入会した理由
③転職サポートがある
ポテパンキャンプでは転職サポートを兼ね備えていました。当時の公式サイトでは
- ポートフォリオ・応募書類の添削
- 卒業した人限定の求人紹介
- 面談・面接練習
といった内容が記載されていたと思います。
(ちなみに2024年9月現在は次の表記がされています。)
個人的な転職サポートの満足度は80%です。
担当者がかなり熱心な方で、特にポートフォリオの添削と面接対策で手厚くサポートしてくれました。
「学習のサポートもこのくらい手厚くして欲しかった」が正直期な感想ですね。
卒業前に挫折してしまった人は僕が入会していた期間だけで3名以上はいましたね……
【後悔】プログラミングスクールの失望ポイント5選
この項目では、プログラミングスクールに入会して感じた「失望ポイント」を5つお伝えします。
失望①現役エンジニアのレビューは序盤だけ
- 講師直々のレビューは序盤だけ
- 後半はサポート体制が手薄
これが1つ目の失望ポイントです。
公式サイトに記載された「現役エンジニアのレビュー」といったサポート内容は序盤しかありませんでした。
しかも、その序盤はProgateで学べるような「変数に値を代入する」「ループ処理を覚える」といった内容です。現役のエンジニアじゃなくても教えられますね。
実際に指導してくれた方も「現役エンジニアでバリバリ開発してる」といった雰囲気ではなく、本業とは別でプログラミングやってます、くらいの知識量と指導力でした。
学習が進んで勉強のハードルが高くなる後半では、zoomなどを使ったエンジニアによる直接的なレビューは一切ありません。Yahoo!知恵袋のようにWeb上でテキストベースで質問し、講師がそれに回答していきます。
公式サイトに記載された「現役エンジニアのレビュー」とは、『チャット形式で受け答えしていくよ』の意味が主軸だったのです。
僕みたいにマーケティング要素がふんだんに組み込まれた”セールス文句”に触発され、
オンラインでマンツーマンレッスンが受けられる…!
と期待している人は要注意。そのスクールの実態を口コミサイトやSNSで詳しく調べないと”失望”につながります。
失望②スクールなのに基本は独学
当時ポテパンキャンプのカリキュラムは全て「テキストベース」でした。文章と図解でプログラミングが学べるような「ブログ」をイメージしてもらえたらしっくり来ると思います。
(※現在ポテパンキャンプは動画教材も取り入れているようです)
加えてzoomなどのビデオ通話を用いた「担当講師や同期と繋がる機会」は全くありませんでした。
- 情報商材を買って一人で黙々と勉強を進める
- 質問があればYahoo!知恵袋のような機能を使う
このように「圧倒的な独学感」があったことが2つ目の失望点です。
プログラミングスクールって「何を学べるか?」ではなく『どう学べるか?』が大切ですよね。
エンジニアのサポート
挫折しない環境・仲間づくり
これらが充実しているスクールだと、失敗は少なさそうです。
失望③質問に対する回答・返信が遅すぎ
すでにお伝えしましたが、ポテパンキャンプの中にはYahoo!知恵袋のような質問機能がありました。
受講生が講師にテキスト上で質問し、疑問点やエラーを解消する「スムーズな学習」がこの機能の目的ですが…
講師の返信がかなり遅かったです。
具体的には1つの質問に平均2〜3日の返答時間がかかっていました。歴代受講生の質問を見ると、1週間近く回答がもらえなかった人もいます。
原因は完全に講師不足でしょう。チャット形式の質問機能は多くのスクールで導入されているので、入会の際は「講師の人数は足りているか?」を意識する必要がありますね。
失望④スクール内で同期との繋がりはほぼゼロ
僕と同じタイミングで入会した人が5〜9人ほどいましたが、ポテパンキャンプ内で同期たちとの交流機会はほぼゼロでした。
(詳しく把握できていないのは、一部の人としか挨拶を交わさなかったからです。他の人はアカウントの存在だけ知っていて、コミュニケーションは一切ありませんでした泣)
スクール内では「同期チャット」といった交流用のページが設けられていました。2ちゃんねるのような掲示板サイトっぽいイメージですね。
しかしこのページが活発に動いていたのは入会直後の1週間だけです。初めましての挨拶文を書き込み、それに5人ほど返信をするだけでスクール内での交流は終了しました。
後にツイッターで同期メンとつながることができ、そこからSNS経由でプログラミング仲間が増えていきました。
失望⑤カリキュラムの質
ポテパンキャンプのメインカリキュラムはRuby On Railsというフレームワーク技術です。
サブカリキュラムとして、HTML/CSS、Rubyの基礎を学びます。
失望したのは、その教材のクオリティです。スクール内の教材では完全に基礎不十分で、結局のところ自分で技術本を購入し、自力で課題を進めていました。
実際に購入した書籍の一部
44万円払ったのに、結局は本を読んだ方が勉強になるのか…と失望していました。。。
【知っておきたい】プログラミングスクールのビジネス構造
多くのプログラミングスクールはオンライン形式であり、卒業者に対しては「求人の斡旋」を行っています。
プログラミングスクールの仕組み
転職サポートが付随するスクールであれば、IT企業からは人材紹介料として「報酬」を受け取っています。
したがってプログラミングスクールの収益源は、
- 受講生からの入会金
- 企業からの人材紹介料
これらがメインとなります。
人材紹介料の相場は年収の1/3と言われています。受講生がプログラミングスクール経由でIT企業から年収300万円のオファーを受けた場合、人材紹介料は約100万円になりますね。
この「人材紹介料」やプログラミングスクールの「構造」自体には、何の問題もありません。
求人サイトや転職エージェントなどの「人材紹介サービス」は、ずっと昔からこのビジネスモデルで運営されているからです。
問題なのは高額すぎる入会費と、ブラック企業を紹介するスクールがあることの2つです。
現状のプログラミングスクール業界が「闇」と言われる理由
「プログラミングスクール業界は”闇”」という声が、SNSやインターネットを中心に言われています。
その理由は、各スクールの運営側がビジネスに走りすぎているからです。
プログラミングスクールの中には、ほんとうにIT人材を増やそうとして
「教材の質」
「学習サポート」
「転職サポート」
といった各種サポートを熱心に取り組むスクールもあると思います。
しかし実際には、
- 価格に見合わないカリキュラムや学習サポートを提供する
- 紹介するIT企業の求人を限定する(ブラック企業しか紹介しない)
といった身勝手なスクールがあるのも事実です。
「有識者が初心者にプログラミングを教える」というサービスそのものには共感できますが、あまりにもスクール側が、人材紹介料や入会費用で高いお金を要求しすぎています。
実際にIT企業に転職したことで、「スクール事情」をさまざまな経験者か聞くことができました。
その内容は順を追って、別の記事で詳しく解説しますね。
よかったポイントが2つだけありました。
プログラミングスクールに入会して全てが悪かったわけではなく、「良かった」と感じたポイントが2つだけありました。
そのポイントを本項目でご紹介しますね。
プログラミングスクールに入会したメリット
①転職サポートが手厚かった
プログラミングスクールに入会してよかったことの1つは、転職サポートが手厚かったことです。
自作したポートフォリオや添削をしてくれたり、面接対策の具体的なアドバイスを電話やメールでもらえました。
担当者のレスポンス非常に早かったので安心して転職活動に取り組むことができましたね。
プログラミングスクールに入会したメリット
②SNSでスクールの同期と繋がれた
学習の記録をツイッターでつぶやいていたところ、スクールの同期からDMが届き、そこからプログラミングを熱心に学ぶ数人と繋がることができました。
この一件で勉強のモチベーションがかなり上がったのを今でも覚えてます。
プログラミングスクール内では受講生同士の交流システムが壊滅していたので、SNSでの繋がりは非常に助かりました。
本来はスクール側で「受講生同士の繋がり」を強化すべきかと思いますが……
でも結果的に”スクール”をきっかけに仲間と知り合えたので、これも入会してよかったポイントとしましょう。
プログラミングスクールのメリット・デメリットは以下の記事でまとめています!
スクールを検討している人はぜひチェックしてくださいね!
今から本気でエンジニア転職を目指すなら…
もし、僕が今から未経験・スキル無しの状態でエンジニアを目指すなら、以下の手順で転職活動を行います。
- 今、転職市場で需要が多い言語・技術を調べる
- SNSやYouTubeで最新情報を調べる
- もしくはIT特化型の転職エージェントに相談する
- ①に基づいて書籍、もしくはUdemyで基礎学習を進める
- 並行してX(旧Twitter)で発信する
- ポートフォリオを作成する
- ①で相談したサービスでポートフォリオのフィードバックをもらう
- 転職活動とポートフォリオ強化を並行して行う
プログラミングスクールに入らなくても、ITエンジニアとして転職することは可能です。
実際に転職先の同期は、完全未経験から独学でプログラミングを学び、ポートフォリオを作って内定していました。
上記ならプログラミングスクールに入らなくても、IT転職に詳しいプロの情報に基づいて勉強を進めることができます。
教材についても、評価が高い書籍やUdemyの動画教材をフル活用すれば、そこらのスクールより遥かに多くの知識を身につけることができます。
1万円でお釣りが貰えるので、コストパフォーマンスは最高レベルですね…!
ここまで取り組んで挫折しそうになったとき、初めてプログラミングスクールを検討しましょう。
IT企業の採用担当者にとって、独学でプログラミングを学ぶ人からは「成長性」「将来性」感じます。
転職活動で有利に働くので、まずは独学から始めるのがおすすめですよ!
さいごに
本記事では「プログラミングスクールは入会しないほうがいい?」というテーマで、スクール入会の実体験を紹介しました。
現状のプログラミングスクールはどこも費用が高すぎるので、僕は家族にも友達にも、スクールへの入会はおすすめできないです。
コスト面を見ても、採用担当者側の評価においても、スクールより「独学」のほうが圧倒的におすすめですね。
一人で勉強するのが寂しくて挫折しそうになったり、現役エンジニアのサポートが欲しいと感じた時、初めてプログラミングスクールを検討すると間違いないです。
まずは独学から、コスパ良くエンジニアを目指していきましょうね!
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