- 新卒入社した下流SIer企業時代の年収は250万円
- 現在はSESのネットワークエンジニアで年収350万円
- 年収アップにはサーバーやネットワークの設計・構築経験が重要
この記事ではX(旧Twitter)で取材協力いただいた、ネットワークエンジニアとして7年のキャリアを持つIさんの体験談を紹介します。
Iさんは7年の業界歴があるものの、その待遇は決して良いとはいえません。本記事では低賃金の理由やキャリアアップの難しさについて、Iさんの経験を共有していきます。
本記事はネットワークエンジニアだけだなく、どの領域のエンジニアにも通じる内容です。
年収アップ・キャリアアップを狙っている人はぜひチェックしてくださいね!!
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質問内容
回答内容
Iさんの経歴|下流工程からSESへ
Iさんのこれまでの経歴について教えてください。
今はSES企業でネットワークエンジニアをしています。前職はIT企業で電話回線に関わる下流工程の案件を主に担当していました。業界歴は7年目ですが、現在の年収は350万円ほどです。
Iさんは新卒でSIer企業に入社し、主にネットワーク領域とは直接関わらないような案件を担当していたそうです。
当時の年収は250万円と非常に低かったものの、その後SES企業に転職して年収は100万円アップ。しかし、今でも350万円という水準は、ITエンジニアとしては低い部類に入ります。
今回は、Iさんの年収がなぜここまで低く抑えられているのか、その理由を掘り下げていきます。
年収が低い理由①実務経験不足
なぜ年収が上がらないのでしょうか?
前職時代は電話回線関連の案件ばかりで、ネットワークエンジニアとしての実務経験がほとんど積めませんでした。今の会社に転職してネットワークに携わるようになったんですが、トータルの実務経験はせいぜい3年くらいです。
Iさんが年収を上げられない主な理由の一つは、ネットワークエンジニアとしての経験が不足していることと言います。
IT業界を7年経験していますが、ネットワークに本格的に関わり始めたのは転職後のここ数年に過ぎないとのこと。前職の4年間で思うようなスキルや実績を積めなかったことが、年収が上がらない要因と考えられそうです。
年収が低い理由②上流工程の経験がない
他に年収が低い理由はありますか?
設計や構築といった上流工程に関わることができなかったのも大きいと思います。これまでは三次請けの現場で下流工程ばかり担当してきました。最近になってようやくネットワーク設計や構築を任されるようになりましたが、それまではキャリアが思うように進まず、年収も上がらなかったですね。
Iさんが年収を伸ばせなかったもう一つの理由は、キャリアの大半を下流工程で過ごしてきたことだと言います。
IT業界では「多重下請け構造」が蔓延しています。上流工程(設計や構築)に携われば技術者として成長でき、高年収が実現しやすくなります。
一方でIさんのように下流工程が長く続くと、キャリアの進展が遅れて年収も停滞する傾向があります。
こういった下流工程企業は会社の公式ホームページにて、事業内容欄に「大手SI企業の下請け」といった表記がされている事が多いです。
企業分析の時には、必ずその会社の”商流”をチェックしておきたいですね。
ネットワークエンジニアが年収アップする方法
あつし:ネットワークエンジニアとして年収を上げるためには、何が重要だと思いますか?
やはりサーバーやネットワークの設計・構築を経験することが一番だと思います。どんなに資格を取っても、実務経験が浅ければ大した評価にはなりません。収入を上げたいなら大企業に入るか、フリーランスになるのが早いでしょうね。
年収アップのポイントとして、Iさんは設計・構築の実務経験が重要だと語っています。資格取得も重要ですが、それ以上に現場での経験がものを言う世界です。
予算が少ない会社では、未経験者が先輩と一緒に案件に配属されることが難しくなります。せっかく資格を取ってスキルを身につけても、会社側の都合でその努力が無駄になることがあるのです。
- 会社の予算や経営が厳しい
- 社員の教育に力を入れていない
このような会社にいる場合は、早めに転職を考えた方が身のためです。下手したら5年、10年経っても年収が上がらない可能性があります。
フリーランスで働くネットワークエンジニアも多い
フリーランスとして活躍するネットワークエンジニアも多いのですか?
僕の周りでは、ネットワーク領域のフリーランスエンジニアは意外に多いです。大体フリーランス向けの案件を紹介してくれる会社に登録して仕事を請けていますね。
ただ、フリーランスだからといって全員が優秀というわけではなく、正直なところ技術力やソフトスキルにはかなり差があると感じています。
Iさんの周囲では、フリーランスとして働くネットワークエンジニアも多いそうです。個人で仕事を請け負えば会社から引かれる利益が減り、高収入も狙いやすいでしょう。
フリーランスエンジニアとして高単価案件を獲得するには、技術力と営業力の両方が必要になります。収入を最大化させたい人はどちらも伸ばす必要がありますね。
まとめ
この記事では、ネットワークエンジニアとして働くIさんにから聞いた「収入事情」「年収アップのコツ」を紹介しました。
Iさんいわく、ネットワークの分野も未経験エンジニアが多いそうです。
しかし設計や構築といった上流工程を経験できなければ年収アップが難しくなる事実。企業側の”リソースの問題”も相まって、未経験者のチャンスは少ないといえます。
未経験から年収アップを目指すには、時にはネットワークとは関係のない仕事をする「下積み時代」を覚悟しながら、地道に資格を取得したり、スキルを磨く必要がありますね。
Iさんから聞いた「ネットワークエンジニアのおすすめ資格」を以下に掲載します。年収アップを狙いたい人は、以下の資格を取得しながら『努力が報われる環境』を探してみましょう!
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